明治美術学会

学会員による展覧会情報

2010年度

「140年前の江戸城を撮った男 横山松三郎」展

「140年前の江戸城を撮った男 横山松三郎」展(終了)

主催:東京都 東京都江戸東京博物館

開催場所:東京都江戸東京博物館
会 期 :2011年1月18日(火)~ 3月6日(日)
休館日 :月曜休館
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで。入館は閉館の30分前まで)
入館料 :常設展観覧料でご覧になれます。
     一般600円(480円) 大学・専門学校生480円(380円)
     中学生(都外)・高校生・65歳以上300円(240円) 中学生(都内)・小学生以下無料

※( )内は 20 人以上の団体料金。いずれも消費税込み。
※次の場合は常設展観覧料が無料です。
  未就学児童。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※特別展の会期中は、お得な特別展・常設展共通観覧券もございます。


 3月6日(日)まで、江戸東京博物館5階の第二企画展示室で「140年前の江戸城を撮った男 横山松三郎」展 が開催されています。江戸城の写真はむろんのこと、日光、正倉院、法隆寺、京都御所の写真、セルフポートレイト、 『観古図説 城郭之部』、油絵、そして写真油絵など、横山松三郎の基本的な作品が出揃っています。カタログも 横山松三郎研究の基本文献になることでしょう。珍しい企画でもあり、この機会をのがすとしばらくは目に触れる ことのできない作品群なので、学会員におしらせ申し上げます。

公式サイトはこちら
http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/project/index.html




没後80年 高島北海展

没後80年 高島北海展(終了)

主催:下関市立美術館 山口新聞社
後援:明治美術学会

開催場所:下関市立美術館
会   期:2011年2月11日(金・祝)~ 3月21日(月・祝)※会期中展示替を行います。
       前期:2月11日~2月27日/後期:3月1日~3月21日
休 館 日:月曜休館(ただし月曜が祝日の場合は開館)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

 下関市立美術館では、平成23年(2011)年頭をもって没後80年を迎える近代日本の異才・高島北海 (1850長門国萩~1931東京)の回顧展を開催いたします。 北海高島得三は、その前半生、工部省、農 商務省の技術官僚として地質調査や山林行政に従事し、 日本国内はもとよりヨーロッパにも赴いて各地の山岳を踏破、官界を去ったのちも山岳の探求を続け、その足跡を北米、中国、朝鮮へと拡げています。
 画家としての北海は、日本美術協会展や文部省美術展覧会(文展)を舞台に活躍し、日本画界の重鎮と目されました。 しかしながらその活動が旧派の側に拠るものであり、晩年中央と距離を置いたこともあって没後しばらくその画業が忘れられた経緯があります。 北海の再評価は、戦後にいたって、1880年代のナンシー派アール・ヌーヴォーとのかかわりが注目されたことを機に始まりました。
 「天然物の写生をなして造物者と親密の交際をするのが第一である」という本人のことばにうかがわれるとおり、北海の制作は、 世界の創造の根本に参入しようとする壮大な企図にもとづくものです。その意義は今日あらためて重みを増していると考えられますが、 地質学など西洋の自然科学と南画という東洋の絵画形式を一体化しようとする北海の方法は、近代美術史上に特異な存在であり、 さらなる評価と研究が積み重ねられていくことが期待されます。
 本展覧会は、かつて下関市立美術館が開催した展覧会(「高島北海展」1986年11月8日-12月14日) 以来、およそ四半世紀ぶりとなる回顧展です。このたびは、下関市立美術館の所蔵品を中心に、国内所在の主要作品と資料を集めてご紹介いたします。

公式サイトはこちら
http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/bijutsu/index.html




selection2011 壱 小杉放菴と木村荘八

selection2011 壱 小杉放菴と木村荘八(終了)

開催場所:小杉放菴記念日光美術館
開催期間:2010年12月18日(土)~2011年2月13日(日)
休館日 :毎週月曜日(祝祭日の際は、翌日休館)
年末休館:12月27日(月)~31日(金)
年始休館:1月4日(火)~6日(木)
★2011年1月1~3日は特別無料開館
開館時間:9:30~17:00
入館料
一般700(630)円 大高生500(450)円 中学生以下は無料
※( )内は20名以上の団体割引

 日光市に生まれた画家・小杉放菴(1881~1964年)は、明治・大正から昭和にかけて油彩画・日本画・漫画 など、幅広い分野で活躍しました。その画業を顕彰することを目標とする小杉放菴記念日光美術館では、 開館当初より放菴周辺の画家たちの作品収集にも力を入れてまいりました。
 放菴より12歳年下になる木村荘八(1893~1958年)も、その一人です。故郷「東京」の移ろいゆく姿を情感豊かに描き続け、 永井荷風の『シ墨東綺譚』や大佛次郎の『霧笛』など、挿絵の分野でも知られる、放菴とも交友のあった画家です。 当館では、1998(平成10)年に社団法人春陽会より、荘八の晩年の代表作『東京繁昌記』挿絵原画を中心とする作品・資料類の寄贈を受け、 これまでその整理を進めてまいりました。その結果これらのなかに、荘八が岸田劉生らと共に活動していた草土社時代のデッサンをはじめ、 里見弴「風炎」(1948年)や佐藤春夫『風流永露集』(1949年)の挿絵原画、そして1920(大正9)年に中国旅行へ行った際のスケッチブックなどが、 多数含まれていることが明らかとなりました。
 今回の展覧会では、木村荘八の、この中国旅行のスケッチブックをはじめ、油彩画や、未公開のデッサン、挿絵の原画、その他の資料を所蔵品 のなかから厳選して展示し、深い交友を結んだ小杉放菴の作品と併せてご紹介いたします。

公式サイトはこちら
http://www.khmoan.jp/





2010年度コレクション展Ⅲ

2010年度コレクション展Ⅲ
コレクション名品選 描かれた人々―女と男(終了)
小企画 「その他」のチカラ。-森村泰昌の小宇宙-(終了)

開催場所:兵庫県立美術館
開催期間:11月20日(土)~2011年3月13日(日)
休館日 :月曜日 12月31日(金)~1月11日(火)
会館時間:午前10時~午後6時 ※入場は閉館の30分前まで
※特別展開催中の金・土曜日は夜間開館午後8時まで
観覧料:
通常料金            一般500円/大学生400円/高校生・65歳以上250円 中学生以下無料
20名以上の団体割引   一般400円/大学生320円/高校生・65歳以上200円
特別展セット割引料金   一般300円/大学生240円/高校生・65歳以上150円
※障害のある方とその介護の方1名は各観覧料金の半額(65歳以上除く)
主    催 兵庫県立美術館
小企画展協力 京都市立芸術大学美術学部

 兵庫県立美術館では、前身の兵庫県立近代美術館時代より40年近く作品収集を行い、収蔵された作品数は8000点以上に及びます。 当館1階と2階の展示室で開催される「コレクション展」では、年3度の展示替えを行いながら、コレクションの名品を様々なテーマに分けて紹介しています。  この度の2010コレクション展Ⅲでは、当館が所蔵する代表的な作品を展覧する「コレクション名品選 描かれた人々-女と男」を開催します。 展示室1と展示室3の二室を使い、日本の近現代美術に登場する様々な女性像を特集します。また、展示室2では日本の近現代美術に登場する男性像を、 展示室4では西洋の近代彫刻および版画に見られる様々な人物像を取り上げます。 さらに、今回のコレクション展では、同時開催の小企画として「「その他」のチカラ。-森村泰昌の小宇宙-」を展示室6にて開催します。

展示内容
展示室1・3  コレクション名品選 女その1 (出品点数約80点)
展示室2    コレクション名品選 男(出品点数約20点)
展示室4    コレクション名品選 女その2 (出品点数約25点)
展示室5    海外の近・現代彫刻/安藤忠雄コーナー (出品点数約10点)
小磯良平記念室 (出品点数約20点)
金山平三記念室 (出品点数約20点)
展示室6   「その他」のチカラ。-森村泰昌の小宇宙- (出品点数約80点)
関連事業:スペシャルトーク+関連作品上映会・学芸員によるギャラリートーク
 
同時開催
ザ・コレクション・ヴィンタートゥール スイス発―知られざるヨーロピアン・モダンの殿堂 企画展示室
森村泰昌 なにものかへのレクイエム-戦場の頂上の芸術 企画展示室
林勇気展 ギャラリー棟1階アトリエ1

公式サイトはこちら
http://www.artm.pref.hyogo.jp/index.html





「石版画の開拓者 知られざる明治美術 石井鼎湖」展

「石版画の開拓者 知られざる明治美術 石井鼎湖」展(終了)

開催場所:城西国際大学 水田美術館
開催期間:10月30日(土)~11月27日(土)
休館日 :日曜・月曜・祝日
会館時間:10:00-16:00
入館料:300円

 石井鼎湖 (1848~97)は近代美術の黎明期を生きた明治の画家です。洋画家の石井柏亭、彫刻家 の鶴三兄弟の父として知られ、近年、石版画への関心が高まるなか、あらためて注目されています。 明治3年(1870)、23歳で大蔵省に出仕し、後に民間の石版印刷の中心となる二代目玄々堂・松田緑山と出会います。 7年(1874)に緑山と成功させた《石画試験》は年記のある最も早い石版画として、石版画流行の幕開けを飾る 記念碑的存在です。
 さらに大蔵省印刷局でアメリカ人技師ポラードから学んだ先進の技術により、10年(1877)に日本初の本格的 な多色刷石版《玉堂富貴》を生み出し、石版画史に大きな足跡を残しました。鼎湖は官吏生活のかたわら、 洋画を川上冬崖や中丸精十郎らに学び、印刷局の同僚と結成した精研会では水彩画を発表します。明治21年(1888) 日本美術協会の委員となると、30年(1897)に50歳で没するまで、歴史画や山水、 花鳥画などの日本画を出品し、受賞を重ねました。 同時に、浅井忠や小山正太郎らと日本最初の洋画団体、明治美術会の創設にも参加しました。
 本展は、従来取り上げられてきた石版画のみならず、ほとんど知られていない日本画にも焦点を当て、鼎湖の 画業全体を紹介する初めての展覧会です。多岐にわたり活躍した彼の業績をたどることは、歴史に埋もれた 明治美術を考える上で意義深い機会となるでしょう。

公式サイトはこちら
http://www.jiu.ac.jp/museum/his-eve/101030.html



明治の彫塑 ラグーザと荻原碌山
明治の彫塑 ラグーザと荻原碌山(終了)

第一部: ラグーザとその弟子たち  第二部: 没後100年 荻原碌山
開催場所:東京藝術大学大学美術館 展示室3・4
開催期間:10月23日(土)- 12月5日(日)
休館日 :月曜日休館
会館時間:10:00-17:00(入館時間は16:30まで)

 本展覧会は、日本近代彫刻史において重要な役割を果たした二人の作家に焦点を当てて、 とくに明治期の彫塑技法に関するさまざまな問題を浮き彫りにしようという試みです。
イタリア人彫刻家ヴィンチェンツォ・ラグーザ (Vincenzo Ragusa, 1841-1927) は、明治9年に開校した工部美術学校に招かれ、 日本にはじめて西洋彫刻を伝えました。ラグーザは明治15年に帰国しますが、その間日本でも積極的に制作し近代日本彫刻の基礎を作りました。 没後の昭和8年、来日中および帰国後の作品が妻清原玉から東京美術学校に寄贈され、今日、そのコレクションは 明治初期の西洋彫刻受容の経緯を知るうえで貴重な存在となっています。 この展覧会では、ラグーザ芸術だけでなく工部美術学校での美術教育のあり方にも注目していきます。
 一方、荻原碌山(1879-1910)はラグーザの来日から30年を隔てた明治後期、パリでロダンの「考える人」をみて彫刻家を志しました。 パリのアカデミー・ジュリアンで勉強し、明治41年に帰国。明治43年に没するまでのわずかな活動期間でしたが、碌山の作品は日本の近代彫刻に 新しい風をもたらしました。2010年は碌山の没後100年にあたる記念の年となります。この機会に、展覧会では碌山の芸術を検証するにあたって、 とくに絶作「女」に焦点を当てて、石膏原型と複数のブロンズ像との比較、そして新たに石膏原型から鋳造するブロンズ像の制作過程もくわしく紹介いたします。 この展覧会は2部構成になっていますが、明治期を代表する二人の彫刻家の作品をあわせて展示する、ひとつの展覧会です。 さらに第一部ではラグーザの弟子たちの作品も集められます。

公式サイトはこちら
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2010/ragusa/ragusa_ja.htm


『麗子登場!-名画100年・美の競演』
『麗子登場!-名画100年・美の競演』(終了)
開催場所:兵庫県立美術館 企画展示室
開催期間:6月15日(火)~7月19日(月・祝)
休館日 :月曜日休館(7月19日(月・祝)は開館)
会館時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)

 戦後まもない1951(昭和26)年、ひとつの美術館が鎌倉に誕生しました。 この日本初の公立近代美術館・神奈川県立近代美術館は、日本の美術館を先導する存在となり、 親しみと敬意をこめて「かまきん」の愛称で呼ばれました。 高橋由一をはじめとするそれまで研究の進んでいなかった作家を世に出し、 評価の高い展覧会を数多く開催して日本近代美術史をつくりあげてきました。 一方、兵庫県立美術館は1970(昭和45)年に日本で二番目の公立近代美術館「兵庫県立近代美術館」として開館し、 関西らしい活動を展開して独自の個性を育ててきました。 現在、神奈川県立近代美術館は鎌倉・葉山に計3館をもつ美術館となり、 兵庫県立近代美術館は2002年に兵庫県立美術館へと引き継がれています。 積み重ねてきた時間は、コレクションとなり、展覧会となって結実してきました。
 このたび初めての試みとして、これら2館のコレクションを有機的に関連させながら日本近代美術史を回 顧する展覧会を開催します。神奈川県立近代美術館から高橋由一、岸田劉生、松本竣介、レオナール・ フジタ(藤田嗣治)、片岡球子など55点が一挙来神し、本多錦吉郎、岡田三郎助、小磯良平、東山魁夷 など兵庫県立近代美術館の代表作品51点と競演します。岸田劉生《童女図(麗子立像)》(神奈川県立 近代美術館)、小磯良平《斉唱》(兵庫県立美術館)をはじめとする名作が、31日間限定の「近代美術 館」にてお待ちしています。
(図:岸田劉生《童女図(麗子立像)》1923年 神奈川県立近代美術館)

公式サイトはこちら
http://www.artm.pref.hyogo.jp/



『尾崎文彦の元気 無垢の眼Ⅱ』
『尾崎文彦の元気 無垢の眼Ⅱ』(終了)
開催場所:早稲田大学會津八一記念博物館
開催期間:5月6日(木)~ 5月29日(土)
休館日:日曜日
開館時間:10:00~17:00

早稲田大学で心理学を教えた戸川行男は、昭和12年に、山下清の作品を早稲田大学旧図書館(現、會津八一記念博物館)ホールで展示した。この企画が、わが国における、最初期のアウトサイダー・アート展だと言ってよい。 それから71年後の2008年に同じ会場で開催された「無垢の眼」展は、こうしたかつての営為を継続しようとする企画であった。 このたびの「無垢の眼II」展では、尾崎文彦の作品をとりあげる。展示作品の3分の2は動物の絵。明快な線が描出するはつらつとした動物たちの姿は、見る者に元気を与える。
公式サイトはこちら
http://www.waseda.jp/aizu/2010/whats2010.html


「神風 そのふきゆくかなたへ ―蒙古襲来と国難に立ち向かった護国の戦士たち―」
「神風 そのふきゆくかなたへ ―蒙古襲来と国難に立ち向かった護国の戦士たち―」(終了)

開催場所:靖國神社遊就館
開催期間:3月20日(土)~12月8日(木)
休館日:6月24日(木)・25日(金)
開館時間:9:00~17:00

矢田一嘯(1858-1913)筆《蒙古襲来油絵》は、「元寇紀念碑」建立資金調達のために描かれた14画面の軸装作であったが、靖国神社創立140年にあたる昨年、その記念事業の一環として修復研究所21のスタッフによって現存11点の修復がなされ、額装大画面として蘇った。それらが、元寇関係遺品とともに、12月まで公開されている。特別展のみの拝観料は300円。常設展(800円)拝観者は無料。
公式サイトはこちら
http://www.yasukuni.jp/~yusyukan/index.html