明治美術学会

沿革・活動

明治美術学会は、1984年(昭和59年)より、日本近代美術の研究・調査を目的として、活動を開始いたしました。発足当時は「明治美術研究学会」でしたが、1989年(平成元年)から「明治美術学会」と名称をあらため、今日にいたっております。学会員の構成は美術館や博物館の学芸員、大学や研究機関の研究者、実技的な領域の修復家や画家やデザイナーなどが中心となっていますが、近代日本美術の調査を独自に進めている個人研究者も参加しており、現在330名ほどの会員数となっています。研究会は年に4~5回開催され、会員の最新の研究・調査が報告されていますが、若手研究者の意欲的な発表が続き、これに先輩研究者が適宜それをフォローするような情報を提供しているので、会場はいつも和気と活気にみたされています。また、近代日本美術関係の主要展覧会の多くに本学会員の寄与がなされており、そうした展覧会のおりに企画されるシンポジウムにも会員の名前がつらねられており、まさに日本近代美術研究の土台をになっている学会であると自負いたしております。

刊行物について申し述べますと、当初は研究会が催されるおりに資料を中心とした『明治美術研究学会報告』『明治美術学会報告』を少部数配布していましたが、1992年(平成4年)に機関誌『近代画説』を創刊し、そこに掲載された学会員の論考や未刊稀覯資料は斯分野の土壌を肥沃なものとして参りました。このホームページにあるバックナンバーの目次をご覧いただきたいと願っております。内外ともに日本近代美術に対する関心が高まってきているにもかかわらず、この分野を専門的に考究する論文誌は、本誌のほかにありません。有効に活用なさっていただけますなら、まことに幸甚と存じます。

このほか、学会が中心となって編纂した刊行物としては、1988年に開催されたシンポジウムを一書にまとめた『日本近代美術と西洋』(1992年 中央公論美術出版)、石井柏亭が祖父の鈴木鵞湖や石井鼎湖について基礎資料をまとめた稀覯本の復刻『鵞湖及鼎湖〔幕末・明治画家日記〕』(2005年 中央公論美術出版)、《鴨図》で知られる岩橋教章に関する基礎文献復刻『正智遺稿』(2008年 学藝書院)、そのほか『板垣鷹穂シンポジウム報告書』(2004年)『日韓近代美術史シンポジウム報告書 都市と視覚空間―1930年代の東京とソウル』(2009年)などの報告書があります。

2019年4月1日現在の役員は以下のとおりです。
会長
金子一夫(茨城大学教授)
理事
岩切信一郎(美術史家)
大谷省吾(東京国立近代美術館)
五十殿利治(筑波大学教授)
河上眞理(京都芸術大学教授)
河田明久(千葉工業大学教授)
児島 薫(実践女子大学教授)
木下直之(静岡県立美術館館長)
桑原規子(聖徳大学教授)
佐藤道信(東京芸術大学教授)
塩谷 純(東京文化財研究所)
丹尾安典(早稲田大学名誉教授)
顧問
青木 茂(美術史家)
歌田眞介(東京藝術大学名誉教授)
高階秀爾(大原美術館館長)
芳賀 徹(東京大学名誉教授)
森田恒之(国立民族博物館名誉教授)
監事
角田拓朗(神奈川県立歴史博物館)
林みちこ(筑波大学准教授)
増野恵子(早稲田大学非常勤講師)